短距離(〜100km)の乗車券は、もっとも手にする機会が多いのではないでしょうか。最近でこそ自動券売機による軟券が主流ですが、昔は当然のごとく硬券でした。基本的にB型硬券で、地紋は淡赤色の「こくてつ・JNR」が入っており、JR化後は「JR・JR会社の略号」となっています。また、国鉄からJRへの移行の際には、券面に北や東・海・西・四・九の記号が入り、「国鉄線」が「○○会社線」とかわっておりますが、基本的な様式の変更はありませんでした。また、過渡期には「国鉄地紋のJR会社券」がありましたが、新地紋の用紙が入るまでのつなぎでした。
短距離乗車券も入場券と同じく印刷場によって様式が異なっています。現在では、自動券売機のない小駅でも窓口にPOS対応の発券機があったり、手売りの軟券(これはこれで趣味的には面白いのですが・・)に置きかわっています。

(一般式大人小児用・昭和63年)
(一般式大人用・昭和63年)
(金額式大人小児用・昭和59年)
小駅では「から・ゆき」表示の一般式が、乗降客が多い駅では金額式が主に使われるようです。特徴は小児断線が途中で分断されていることでしょう。JR化後は□北(四角の中に北)の記号が入っています。

(金額式大人小児用・昭和58年)
裏面の券番が5桁です。昭和60年頃に廃止され、この管理局の券は東京印刷場のものとなります。この様式を見て育ったせいか、この券が一番バランスが取れていると思います。

(金額式大人小児用・昭和59年)
裏面の券番が5桁で、さらに発行駅名と「東赤谷から140円」の表示が裏面にあります。JR(国鉄)券の中でも一番印刷がかすれています。昭和60年頃に廃止され、この管理局の券は東京印刷場のものとなります。

(金額式大人小児用・昭和61年)
一見して東京印刷場の券ですが、「小児370円」の表示が見られません。この券は仙台印刷場から東京印刷場に切り替わった後、約2年間使われていました。

(金額式大人小児用・昭和57年)
(金額式大人用・昭和59年)
もっとも使われていた金額式の券です。乙片の「金」は金額式の略です。また、乗降客の多い駅では大人専用の券が売られていました。JR化後は□東(四角の中に東)の記号が入っています。
(矢印式大人小児用・昭和59年)
(相互式大人小児用・昭和58年)
(一般式大人小児用・平成元年)
きっぷの発売を委託している小駅では、これらの様式の切符が用いられています。同じ駅でも発売状況によって複数の様式を使い分けています。相互式の券は裏面に「表面矢印の1駅ゆき」等の注意書があります。ちなみに○ム(○印の中にム)の記号は、無人駅や券売機のみの駅など、近距離の券しか発売していない駅の券を表しており、精算時に考慮されます。

(金額式大人小児用・昭和62年)
(矢印式大人小児用・昭和59年)
(一般式大人小児用・昭和63年)
駅名の枠の右中央が切れているのが特徴です。JR化後は□海(四角の中に海)記号が入っています。相互式の券は裏面に「発売当日限り有効」等の注意書があります。乙片に略号とはいえ着駅を列挙しているのは面白いところです。

(金額式大人小児用・昭和61年)
発駅名が小さくなっています。駅名を囲む枠も細いせいか、全体的に弱い感じを受けます。また、乙片に穴が開いておらず、乙片下の金額は小児運賃額ではなく、大人運賃額となっています。JR化後は□西(四角の中に西)記号が入っています。

(金額式大人小児用・昭和55年)
大阪印刷場の券と同様、発駅名が小さくなっています。また、乙片下の金額が大人運賃額となっているのも大阪印刷場と同様です。大きな違いは、金額部分は縦に長く目立っています。そのせいで少々バランスが悪いような感じです。

(金額式大人用・平成元年)
金額の表示が小さく、太い矢印が目立っています。JR化後は□四(四角の中に四)記号が入っています。

(金額式大人用・昭和58年)
金額式の券で、横書きのなかで「区間」のみが縦書きとなっていますが、そのおかげで全体のバランスが整っています。JR化後は□九(四角の中に九)記号が入っています。